世界のサプライチェーンが再編され、製品のカスタマイズ化が進むなかで、プラスチック産業の経営上の圧力と調整の難しさも増しています。台湾の伝統産業が生成 AI を実務で使いこなせるよう、財団法人 塑膠工業技術発展センター(PIDC)と Intellicon Solutions は「AI Agent 開発実務ワークショップ」を共催し、設計の方法を伝えながら、企業が自社の AI SOP の仕組みを整えられるよう支援しています。
プラスチック業界の知識継承という難題
電子や化学とは違い、プラスチック産業は受注と製造工程の組み合わせが非常に多様で、いまもベテラン社員の経験に頼って判断している企業が少なくありません。Intellicon Solutions は、まさにいまが AI Agent を導入する好機だと考えています。社内の知識と SOP を整理し構造化しさえすれば、標準的な流れは AI に任せられます。ベテランの時間が空き、人の入れ替わりによる経験の断絶も埋められます。
プラットフォームには扱いやすい編集ツールが用意され、文書、帳票、ERP システムのデータ統合に対応しているため、企業はプログラマーに頼らずに自社の AI Agent を開発できます。プロンプトのテンプレート、データソースのナレッジベース、MCP の Server/Client 連携ツールといった部品を組み合わせれば、「分析・要約・応答・実行」の力を備えたタスク型の AI Agent を組み立てられます。
Intellicon Solutions COO の陳旻筠はこう強調します。「AI 導入の要は技術ではありません。企業が意識して業務を棚卸しし、知識を整理し、それを再現できる能力に変えるかどうかです。」自社の AI SOP を築き始めた企業は、改良を続け、適用範囲を広げていけます。特定の導入ベンダーや決まった場面に縛られる必要がなくなるのです。
プラスチック産業での実務的な活用
Intellicon Solutions は長く AI Agent の開発と企業研修・伴走に取り組み、製造業の現場で幅広く活用されてきました。プラスチック業界で支援している代表的なタスクは次のとおりです。
• 原価試算と見積プロセスの自動化:製品仕様にもとづいて ERP や過去の見積記録を自動で照合し、想定価格とカスタマイズ条件をすばやく作成します。 • 品質異常のとりまとめと回答:生産ラインの異常と品質保証の記録を整理し、標準化された回答レポートを出力します。 • 安全規格文書と社内帳票の整理:生産標準、試験仕様といった複数の文書を自動で分類し要約します。 • 金型の保全と消耗品の管理:保全記録と消耗品の情報をまとめ、検索できるナレッジデータベースを整えて、新人研修の時間を減らします。
実践型ワークショップ、台中で開催
今回の「AI Agent 開発実務ワークショップ」は台湾・経済部産業発展署の主催、塑膠工業技術発展センターの実施です。理論と実機演習を組み合わせ、参加者が一歩ずつ進められる構成になっています。
▲ 全員が実機を操作し、30 分で自社専用の AI Agent を構築。写真/Intellicon Solutions 提供
- タスクと業務フローの棚卸し
- データソースの整理
- プロンプトの設計
- AI Agent の設定とテスト
参加者はその場で、実際に運用できる最初の AI タスクの見本を完成させ、導入の全工程を一通り体験します。
開催情報
日時: 2025 年 10 月 16 日(木)09:30 - 16:30 会場: 台中市西屯区工業区 38 路 193 号(研究開発ビル 201 教室) 主催: 台湾・経済部産業発展署 実施: 財団法人 塑膠工業技術発展センター イベント情報: 塑膠工業技術発展センター公式サイト
Intellicon Solutions は、これからもプラスチックと製造業のパートナーが概念実証から AI の力を自前で持つ段階へ進めるよう支援を続け、AI を企業の日々の運営に溶け込ませ、チームをより戦略的な仕事へ解き放っていくとしています。